<中国の習近平(シーチンピン)国家主席を「あまり賢くない」と形容して辞職を求めた著名人権活動家で法学者の許志永氏(49)が22日、国家政権転覆罪に問われて非公開の裁判にかけられた。
中国東部・山東省の裁判所で開かれた公判で、許氏は無罪を主張した。「国家機密にかかわる」という理由から、公判は非公開とされた。
関係者によると、裁判所はこの日の公判の最後に、後日判決を発表すると告げた。
米国を拠点に活動する中国の著名人権弁護士、滕彪氏によると、許氏は2014年にも、公共の秩序を乱す集会を開いたとして禁錮4年の判決を受けており、今回は重い刑を言い渡される公算が大きい。
許氏は南部の都市・広州で20年2月に拘束された。当局は、19年12月に南東部の都市アモイで開かれた私的な集会に関連して、許氏を含む人権活動家数人の行方を追っていた。
許氏は逃亡中に、習国家主席に宛てた公開書簡を発表。習氏の政策を手厳しく批判して、「あなたが悪人だとは思わない。ただあまり賢くないだけだ」と断言、「だから再び要求する。これはみんなが感じていることだと確信している。習近平様、どうか辞職して下さい」と要求していた>(以上「CNN」より引用)
嘘のような本当の話だ。「「習主席は賢くない」と言った中国人権活動家、国家転覆罪で裁判に」という記事がCNNに掲載された。
人権活動家で法学者の許志永氏が習近平国家主席を「あまり賢くない」と公開書簡に書いたため、国家転覆罪に問われているそうだ。むしろ国家最高機密漏洩罪に問う方が妥当性があるのではないか。つまり「習主席はあまり賢くない」というのが「国家最高機密漏洩」に該当するのではないか、と思うからだ。
「改革開放」政策に基づき世界第二位の経済大国になった中国を、習主席は根底から破壊しようとしている。もちろん鄧小平が始めた「改革開放」政策は「韜光養晦」策でしかなく、それは中国に投資し企業移転させた外国投資家や外国企業家を欺く策略だった。
「韜光養晦」とは「才能を隠して、内に力を蓄える」という意味で、国力(軍事力)がつくまで衣の下に鎧を隠すことだ。習近平氏が「戦狼外交」に転じて、衣の下の鎧を早めに現したことで、先進自由主義諸国は中国が世界制覇する力を蓄える前に中国の野望を知った。習近平氏の「あまり賢くない」ことが、逆に先進自由主義諸国を救ったことになる。
中国共産党の幹部連中も習近平氏の無能ぶりには気付いているのではないだろうか。華々しい花火を打ち上げたAIIBは中国政府が進める「一帯一路」政策の便利な財布に過ぎず、過剰融資した世界諸国がデフォルトに陥り返済拒否を始めたら、たちまち債務超過に陥るだろう。現に財政破綻したスリランカが返済を拒否している。今後ともアジアやアフリカ、更には中南米で習近平氏が得々として「一帯一路」策を展開した地域と国で「債務返済拒否」に転じるだろう。
習近平氏が万天下に無能ぶりを示したのは「一帯一路」過剰投資・経済侵略構想だけではない。「戦狼外交」に転じて先進自由主義諸国に咬みつき吠え立てたことだ。習近平氏の忠実な部下の外交部長楊潔篪(よう けつち)氏は2021年3月18日米国アラスカ州で行われた米中外交会談の「前取り」記者たちの前で、米中高官の米国のアントニー・ブリンケン国務長官に吼えた。通常10分程度の儀礼的な挨拶交換と写真撮影で終わるところを、中共外交部長楊潔篪氏は90分間も流暢な英語で吼え続けた。
それで中共マネーに浮かれていた東欧諸国やNATOの一部の国は「ハッ」と悪夢から醒めた。「中共の正体」を知ったからには、中共の中国と手を切るしかない、と外国投資家や外国企業は陸続と中国から撤退した。この期に及んで、なおも中国に投資する日本企業経営者の能天気ぶりには呆れ返るが。
無能が暴走して、習近平氏が台湾に軍事侵攻したなら、プーチン氏と同じ運命を辿るだろう。台湾国民には悲惨な結果になるが、しかし世界から独裁専制国家の脅威を取り除くためには仕方ないのかも知れない。先進自由主義諸国から経済制裁を受ければ「世界の工場」はたちまち破綻する。なぜなら「世界の工場」で組立ている製品は先進自由主義諸国へ輸出するモノが殆どだからだ。売り先のない製品を製造しても仕方ないだろう。それとも電気のないアフリカに家電製品を売り込むのか。自動車にしても電気インフラの乏しい中南米に売り込むことなど不可能だ。そうした簡明なことすら解らない無能な指導者・習近平氏を「あまり賢くない」と優しく表現した許志永氏に国家転覆罪で裁くとは、無能もここに極まれりではないか。
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