<台湾情勢などを巡って米中関係が緊張するなか、訪中していたフランスのマクロン大統領は「ヨーロッパは米中のどちらにも追随するべきではない」との見解を示しました。
フランスの経済紙「レゼコー」は9日、マクロン大統領が中国を訪問中に行ったインタビューの内容を報じました。
マクロン大統領は台湾情勢の急変はヨーロッパの利益にならないと明言したうえで、「最悪なことは、ヨーロッパがアメリカのリズムや中国の過剰反応に追随しなければならないと考えることだ」と強調しました。
また、「ヨーロッパは米ドルへの依存を減らす必要がある」とも述べました。 マクロン大統領は中国訪問中、習近平国家主席と異例の連日会談に臨んだほか、フランス大手企業のトップら50人あまりを同行させ、中国市場での事業拡大を後押ししました>(以上「テレビ朝日」より引用)
習近平氏はマクロン仏大統領の訪中でさぞかし欣喜雀躍だろう。なぜなら国家主席三期目の続投を決めてから、世界各国首脳が訪中して賛辞の挨拶を受けたいと願っていた。それでこれまで過剰投資して来た後進国の首脳に訪中要請をして、中国を訪れた各国首脳の前で演説して中国民に「素晴らしい国家主席」を演出して見せた。
しかし先進国首脳が誰一人として訪中しないのが不満だったが、仏国大統領が訪中したので、かろうじて習近平氏の顔が立った。大喜びした習近平氏はフランスが開発した航空機エアバスを160機購入する、と空手形を切った。それに対してマクロン氏も大喜びしてコンテナ貨物船6隻もの大型建造契約を中国国営企業の締結した。
しかしマクロン氏は中共政府の「契約」にしろ何にしろ、約束が当てにならないことを御存知ないのだろうか。2017年に中共政府はトランプ氏の対中貿易制裁を緩和させる目的で米ボーイング社と旅客機300機の売買契約を締結した。その後、航空機は完成しているが中国側が引き取りしないし、代金支払いも実施していない。中国とはそうした契約違反を平気で行う国だ。
マクロン氏は160機ものエアバス発注に機嫌を良くして、習近平氏と親密な関係を構築しようとしているようだが、習近平氏の「泊付け」に利用されているだけだと、いつになったら分かるのだろうか。仏国民には失礼だが、こんな馬鹿な政治家を見たことがない。
NATO諸国が中国と誼を通じて金儲けを考えているなら、それは国際的な「独裁者」たちと自由主義諸国が厳しく対峙している世界的な国家間連合という概念からNATO諸国は抜け出ている、と考えるべきなのだろうか。
マクロン氏には中国がアジアの「ロシア」だと考えられないのだろうか。軍備を背景に周辺弱小国を次々と自国領とし、ついにはウクライナにまで触手を伸ばした「強欲な独裁者」が専制政治を行う国家だという共通点が理解できないのだろうか。
マクロン氏にはエアバス160機の購入契約が「空手形」に過ぎないことが解らないのだろうか。その見返りとして中国にコンテナ輸送船6隻を発注したようだが、それは確実に納入されて矢のような代金請求されるだろう。
中共政府は香港の「50年間二制度維持」の国際的な約束すら簡単に反故にした国だ。またマクロン氏は「ヨーロッパは米ドルへの依存を減らす必要がある」とも述べたという。基軸通貨としてドル決済することが「米ドルへの依存」でそれを「減らす必要がある」とはどういうことだろうか。まさか紙屑でしかない「元」で決済しようという意思表示なのだろうか。基軸通貨を「米ドル」としていることと、米ドル変の依存とは全く関係ない。それは為替取引の手段としてドルを用いているだけのことで、決済終了まで価値が激変するようなことがあっては困るから、通貨として信用があり為替相場が安定的で国際的に用いられいている通貨としてドルが用いられているだけではないか。
日本には「アクロン」という洗剤がある。そのCMコピーとして「アクロンなら毛糸洗いに自信が持てます」がTVから流れている。まさか「マクロンなら中国取引に自信が持てます」と言い換えているのではないだろうか。
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