「限定免許」という高齢者差別に反対する。
- 2019/10/30
- 07:31
安倍政府は高齢者の交通事故を無くすためと称して、高齢者運転免許を「検定免許」にしようと検討しているという。「限定」の内容は自動停止装置付き自動車に限定する、というもののようだが、なぜ高齢者の運転免許を限定にしなければならないのだろうか。
そうしたら高齢者は主として農作業などで使っている自動停止装置のない軽トラの運転は出来なくなるではないか。高齢者は緊急時に自動停止装置付きでない車両を運転できなくなるではないか。それを社会的差別といわないか。
なぜ安倍政府は高齢者の運転免許を「限定」にしようと考えるのだろうか。なぜすべての自動車に自動停止装置の設置を義務化しようとしないのだろうか。
限定台数に停止装置を設置するのなら別ラインで生産しなければならないが、すべての自動車に設置を義務化すれば標準生産ラインに組み込まれることになる。そうすれば自動停止装置を設置する原価は著しく低減するだろう。そして日本車のすべてに自動停止装置が設置されている安全車という評価は輸出競争に資すだろう。
特別仕様の自動車を高齢者に義務化するなど、言語道断だ。断っておくが、アクセルペダルを踏み込めば自動的にブレーキペダルを踏むようにスベル装置など危険極まりない。アクセルを踏み込む多くの場合は危険回避の咄嗟のケースだ。
右折しようと反対車線まで進んで、対向車が接近しているのが解ってアクセルを踏み込んだら急に停止した、というのでは話にならない。勘違いでアクセルを踏み込むケースでは有効かもしれないが、危険回避の緊急措置で踏み込むケースでは危険を招きかねない。
いつもお抱え運転手の車に乗っている連中が集まって協議しているのか知らないが、余りに生活実態からかけ離れた議論しか聞こえてこない。
自動停止装置が義務付けられて、高齢者が自動停止装置付きの自動車に乗り替えたなら、免許更新時の高齢者実技等は廃止すべきだ。効果の疑わしい制度をいつまでも続ける必要はない。